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閉館した 「InterMission 」より拾い集めましたものと 新しいものがあります。 カテゴリーを選択していただきますと、大項目が表示されます。 その中に複数の詩が納まっております。


by 春

何の為に?

私を繋ぎとめる理由は何?

私は独りで闘っていた

毎晩忍び寄る足音に怯え

タクシーを呼び

街へ逃げた

どれだけの恐怖だったと思う?

もう昔のことだから忘れることにしていたのに

あなたは今 誰を全力で助けているの?

電話から漏れた名前はその人じゃなかった

ベッドの中で私を抱きしめて話しかける内容は

明らかに私あてのものではなかった

もう責めたりしないから

その人の元に行ってください

すきだったのよ ほんとうに

ありがとうっておくりだしてあげるから

もう 抱かないで
# by sakura-747 | 2015-04-21 00:27

それでも


それでもきみがすき

ほそくなってしまったきみのうでにだかれてねむりたい

それでもきみがすき

コーヒーとひきかえに あたまなでなで してほしい

それでもきみがすき

それでもきみがすきだから まだきずがなおらない

それでもきみがすきだから たぶんずっときみからはなれない
# by sakura-747 | 2015-01-26 16:07 |

君は知っている

君は知っている
君は理不尽だ
君は同じことを何回も私にしたことがある

君は知っている
君は理不尽だ
私がすれば隅に追い詰める

君は知っている
君は理不尽だ
私が泣きそうに言い訳すれば人間のクズ呼ばわりをする

君は知っている
君は理不尽だ
私が言い訳をしなければ躾に成功していることに気づく

君は知っている
君は理不尽だ
私がまだ傷ついていることに慌てている

君は知っている
君は理不尽だ
私は真心を踏みつぶされてもまだ愛することをやめないことに期待している

君は知っている
君は理不尽だ
私が 優しい嘘も 可愛い嘘も 裏切りの嘘も すべて看過してきたことに甘えている

君は知っている
君は理不尽だ
そして私が ある日すべてを感謝と思い出に変えてしまうことも過去に見たはずだ

君は知るべきだ
君は理不尽だ
# by sakura-747 | 2015-01-26 15:56 |
街を越え 稜線みちびく頂きに 立って眺めん 大海の船
# by sakura-747 | 2015-01-26 15:44 |

転機

あちらを立てれば 此方が立たず。

そして 我が胸に 何かを突っぱねる程の熱もない。

恩と責任にのし掛かられ
出口が見つからない気がしている。

とっくに 解は出ているのに。

そこまでのつもりはなかった。

ゆっくりやりたかった。

気まぐれに付き合いきれずに、疲れて捨てた絆。

でも 傷ついたのは我が心。

ふわりと救ってくれた手は まるで羽根布団のようで 居心地が良かった。

楽しみながら心癒やせるひと時の為に

日々の労働はさほど辛くなかった。

やっと 傷も癒えてきて
絆も消えたわけではなかったことに安堵した。

この余裕は
周囲の着実な変化への気づきと自己への焦りをもたらした。

だからこそ
今はゆっくりがいい。

我が行く道の地図の描き方がわからないから。

方法を探しているところだから。

だから重い荷物は背負わせないで。お願いだから。

突っ走らないで。
圧さないで。
引っ張らないで。

何処へ連れていかれるの?
もうこの列車からは降りたいのに。

言い出せない。

同じことを繰り返したくないから。

言い出せない。
まだ何も決めていないから。


ひとり波に浮かんで空を見つめ、太陽を浴びたい。
砂浜に流れついたら
涙も乾き、風に誘われ歩き出す。

街に戻ったら聞いてみるのさ。素直になって。

恥ずかしいけれど
カッコ悪いかもしれないけれど

我が想像程に人は紳士でもなければ淑女でもなく同じ人間。

むしろ失敗の大先輩。

トンネルの抜け方も
汚れた顔の拭き方も
ヤツなら教えてくれるだろう。

梅雨はやがて明ける。



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恩ある会社の若き先輩へのエールです
# by sakura-747 | 2012-07-03 01:31 | 散文